いい加減にバンケイホウ号を止めよ!

昨日,一昨日のエントリーでは,日本の良くない集団(必ずしも組織化されているわけではない)が韓国に迎合して,北に金までくれてやって,拉致問題を有耶無耶にしようとする動きがあるのではないかと述べた.しかし実際には,これに米・中が絡むことになるので,事は複雑になる.
ぼやきくっくり”さんのサイトのコメント欄を拝読していたら,”さぬきうどん”さんという方が文芸批評家の加藤弘一氏のサイト(ほら貝)を紹介されていた.その”ほら貝:サロン”の4月分を読ませていただくと,12日,15日にある北朝鮮分析が非常に秀逸だった.筆者は偏向的理系人間なので,文芸というものに疎く,氏を全く存じ上げなかった.ちょっとググってみたら,電脳補完録にも紹介されている方だった(さぬきうどん様,有り難う御座いました).
加藤氏は米・中を絡めて北朝鮮の今後が何処に転がるのかを,そこいらのTV評論家以上に的確に評されていた.氏の論点は以下の三点から成っていた.

  1. アメリカによる金融制裁の影響
  2. アメリカの北朝鮮に対する方針の転換
  3. 中国の北朝鮮への介入程度とその影響

1.の影響は金正日にとって相当に痛いらしい.まぁ,マカオの口座は自分への忠誠を維持させるための金銭倉庫だったので当然だろう.北が最近,必死になって制裁解除を求めてくる背景は実は単純で,将軍様ファミリーの懐具合が一番の理由だろう.決して,連中の思考形態を通常国家のそれと同一に観てはいけない.忘れちゃいけないのはもう一つ,将軍様にとって大きな打ち出の小槌があること.
あの忌々しいバンケイホウ号だ.勘違いしてはいけないのは,あの船は在日同胞の行き来だけを司るものではないということだ.あの船が工作船を偽装したものだと断言できる日は近いだろう.3年ほど前,新潟港のバンケイホウ号の入港反対集会に取材に来ていたTBSのキャスター(確か筑紫さんの直弟子である佐古氏)が蓮池透さんに以下のニュアンスのことを聞いた.
「この船は在日同胞のための人道船ですよ,彼らの人権はどうお考えですか?」
すると,蓮池氏がすかさず答えた.
「では,拉致被害者の人権はどうなるんですか?」と・・・.
直ちにバンケイホウ号は止めるべきである.今以上に将軍様の首を絞めることが出来る.同様のことを,”勝谷誠彦の××な日々。”の勝谷氏も述べておられた.

2.は1.とも関連してアメリカが六者会議を重要視せず,しかも核開発だけではなく,偽札や麻薬製造等を止めない限りまともな話し合いには入らないという方針転換をしつつあることだ.これは北にとって非常に苦しいことで,完全にマウントポジションを取られることになる.
そこで中国様のお出ましとなる3.になるのだが,金日成時代のように強固な国内基盤を持たない現将軍様統治の北が,其れほど美味しいアドバンテージを示せるとは思えない.少しばかりのレアメタルが採れる程度では大したビジネスにはならないし,実質的には既に中共に乗っ取られている.
したがって,中共様にいいように喰われ,晴れて朝鮮省になる日も近いのでは?とのことだ.元々,中共にとって北朝鮮は民主国家とのイデオロギー的ボーダーとしての役割しかないように思われるので,アメリカに民主化されるくらいなら自分で食べてしまおうと思うのは当然の帰結かと筆者も考える.

北も以上のことは予想しているだろう.ゆえに,今のうちに仲良しになってきた韓国と日本の良くない連中(国賊ともいう)を狡猾に利用して,寿命を長らえさせる方策をとってきているものと思う.日本政府はこれに絶対,乗せられてはならない.今,アメリカの金融制裁で青色吐息の状態だからこそ,日本の経済制裁も加速度的に効いてくるはず.
まずは標題通り,特定船舶入港禁止法を根拠とした”バンケイホウ号の入港禁止”に踏み切ることである.



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