本気なのか幕引きなのか?

今日午前に原敕晁さん拉致事件に関して,原さんが勤めていた中華料理店店長の大阪市内の自宅,在日本朝鮮大阪府商工会(朝鮮総連傘下団体)等に警視庁の強制捜査が入りました.ようやくとの感は否めませんが,徹底解明に向けて何処かのスイッチがオンになったんでしょうか,取り敢えずは結構なことです.以下に新聞二社の速報記事の抜粋を引用します.

1980年6月の原敕晁(ただあき)さん(当時43歳)拉致事件で、在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)の傘下団体「在日本朝鮮大阪府商工会」の元幹部で、中華料理店主の男(74)らが関与した疑いが強まったとして、警視庁公安部は23日朝、同商工会など男の関連先を国外移送目的拐取(かいしゅ)などの疑いで捜索した。
 一連の拉致事件で、警察当局が強制捜査に踏み切ったのは初めて。
(後 略)

原敕晁(ただあき)さん(当時43歳)の拉致事件で、警視庁公安部は23日午前、原さんが当時働いていた大阪市の中華料理店を経営していた在日朝鮮人の店主(74)が拉致にかかわったとして、同市内にある店主の自宅や店主が当時役員を務めていた在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)の関連団体「在日本朝鮮大阪府商工会」など6カ所について国外移送目的拐取などの疑いで家宅捜索を始めた。
(後 略)

mumur様のところではすでに取り上げられています,相変わらず仕事が速いですね.ところで,冒頭のスイッチオンは果たして能動的なものか,受動的なものなのか,どちらなのでしょうか?前者ならば,制裁に向けての基礎固めと観ることが出来ます.今のところ,北朝鮮辛光洙を放り出すとは考えられませんから日朝協議の際の強力な武器となります.これは確かにそうです,「証拠はとっくに挙がってるんでぇぃ,いい加減に神妙にしやがれって!」(外務省にこれだけのタマがいるかどうか分かりませんが・・・)という感じで優位に立てるからです.これについては,一月以上前となりますが,”uumin3の日記”様のブログで「シン・ガンスという楔」というエントリーに述べておられることが,まさにこれに当たります.楔とは言い得て妙です.
また後者ならば,特定失踪者問題調査会の荒木和博氏のブログエントリーで述べられていたことが徐々に進行していることになります.残念ながら,筆者はすでに小泉一派(官邸筋)のやり方を信用しておりませんので,第二回訪朝時のあのマスコミの扇動の仕方を考えますと,「まぁあり得ないでしょう」と言い切ってしまうのには躊躇します.
もしそれが実際に起こったとしても,「ハイ,これで拉致問題は終わりにしましょう,これからは国交正常化に向けて努力いたします」とはいかない事はよく承知しております.恐れるのは世論,言い換えればマスコミの扇動です.第二回訪朝後には相当なる家族会,救う会へのバッシングが起き,今でもそれが時あるごとに再燃し,支援者間の溝を深める結果となっています.こういったことが生ずれば,必ず北への矛先は鈍化していき,抜け道のなかなか見えない停滞世論が形成されます.北にとって,この停滞期間は弾道ミサイルの精密化,実用化に邁進できるオイシイ時間となるでしょう.おそらく金正日に”和”の一文字はないでしょうから,核の相互確証破壊が確立した段階で本気の脅しにかかってくることは予想できることです.そうなったら拉致問題どころではなくなるわけですから,とにかく時間的猶予がないことになります.確かに後者説は電波紛いのものかもしれませんが,拉致問題の解決を切に願うものとしては考慮しておきべきことだと考えます.
いずれにしても同胞とはいえ,未だに金正日を全面崇拝し,日本に住みながら権利ばかり主張して義務を果たさない工作組織に対して,拉致問題強制捜査が入ったことは非常に喜ばしいことです.そして,利権なのか,差別への恐れなのかは分かりませんが,こういったことへ異常なる配慮をするマスコミが早く本来の報道の正義に答えるようになって欲しいと思います.
今も我々の同胞はあの北の地で,それこそ死ぬ思いで救出を待っておられます.
日本人は片時もそれを忘れてはいけません.


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