台湾の憂鬱と皇統の有り難さ

憂国クリンゴン戦士である三輪の何某様のサイト「三輪のレッドアラート」で”雄々しき一歩あり、台湾よ立ち止まるな!!”というエントリーを上げておられた.

1947年2月に国民党軍が台湾住民を武力弾圧した2・28事件から59年に当たって「事件の最大の責任者は蒋介石」と結論付けた研究書がこのほど台湾で出版された。
 総統府国史館(国史研究所)の張炎憲館長が中心になってまとめ、国民党政権下でタブーとされた「蒋介石責任論」が民主進歩党民進党)政権下で初めて認定された。
 事件は、大陸から渡ってきた国民党政権の圧政や腐敗に対する不満から抗議行動を起こした本省人(台湾出身者)が武力弾圧され、推計1万8000―2万8000人が殺害、処刑された。
 遺族らから「加害者があいまいなのはおかしい」との声が上がり、張館長らが3年前に研究に着手。事件当時、南京にいた国民党政府の蒋介石主席について(1)電報などで台湾の情勢を掌握(2)武力弾圧のため軍を大陸から派遣(3)弾圧を指揮した陳儀・台湾省行政長官を事件後、浙江省主席に昇進させるなど重用―などの根拠を挙げ「最大の責任者」と結論付けた。
 陳水扁総統は出版発表会で「独裁体制下で覆い隠されてきた歴史の真相を明らかにしていくことは、成熟した民主化への道だ」とあいさつした。(共同)


このニュースに関して,三輪様は

「架空の南京大虐殺は次々と論破する研究があがってきていますが、それとは逆に、架空ではない228事件は次々と事実の立証と責任のありかが判明して来ています。

悪いのは(蒋介石)中国人だ!

と述べておられます.
全くもってその通りでしょう,あの当時に起こった事件の大部分は共産党若しくは国民党によって引き起こされた策謀だろうと思います.”支那”は結局のところ,日本の”八紘一宇”の精神を本質として理解することなど出来ない民族だったとも云えましょう.
筆者は常々,当時の日本の過ちは”支那や朝鮮にこの精神が理解できるもの”と思い込んでしまったことだと考えてます.これには異論がある方もおられるでしょうが,飽くまで筆者の個人的な考えですから,突っ込んだところで無駄です.

ところで,台湾が去年,中共で制定された”反国家分裂法”に鑑み,それを牽制する目論見で”国家統一綱領”*1を廃止することがほぼ決定されました.

台北・庄司哲也】台湾の陳水扁総統は27日、総統府内の諮問機関「国家統一委員会」と李登輝前総統時代に策定された中台の段階的な統一を目指すとした「国家統一綱領」について事実上の廃止を発表した。中国側は廃止の動きを強く非難しており、反発が予想される。
 「国家統一委員会」は中台統一を目的に90年に総統府内に設置された非法定機関。また、「国家統一綱領」は、91年に同委員会が策定し、短期、中期、長期の3段階に分けて中台統一を目標に掲げている。陳水扁総統は00年5月の就任演説で「四つのノー、一つのない」を発表し、「『国家統一委員会』と『国家統一綱領』は廃止しない」と表明していた。
 陳総統春節旧正月)の1月29日の演説で廃止の検討を発表。同委員会について「有名無実化している」とし、綱領については「一つの中国として受け入れるとする原則は非常に問題」との認識を示していた。
 発表後、米国務省は「台湾海峡の現状の変更に反対する」と、この方針に不快感を表明していた。
 陳総統は、米国に配慮して「廃止」という言葉を使わず、「終止」という用語を使った。


当然のように中共は大反発必至で,これについては三輪様のサイトを参照いただくとして,これがどのように今後の台湾の情勢にどういった影響を及ぼすかは未だはっきりしていません.少なくとも,陳水扁総統は国内の独立派の結束を再度確認してそれを促したいのでしょう.
上手くいくと良いんですが・・・
あの当時の台湾は例外的に日本の精神を良く理解してくれたリージョンだったと思ってます.これは高砂義勇兵の例を見ても分かるように,支那本国とは海を隔てていたために内省人の土着文化の精神性が高かったことと正の相関があったのでしょう.
筆者は現日本政府の台湾への基本認識は,中国のいう”一つの中国”を尊重するに過ぎないものと思ってます.何とか,早くアメリカ,国連等に働きかけてでも,”台湾国”の独立を支持しないことには最大の親日国家を失ってしまい,”東アジア共同体構想”という中共の実質独裁体制を促進させてしまう恐れがあります.この周辺地域を握る鍵はやはり日本だと思っています.
三輪様は麻生総理を推しておられます.これについては現時点でという制限付きで筆者も同感です.

話題は変わりますが,チャンネル桜で再放送ですが,皇室典範を考える札幌の集い」(平成17年12月23日/ 於 エンペラー)を放映しておりました.
この集い中,「民主社会における聖と俗」−外国人から見た皇室のすばらしさ−というタイトルで台湾総統府国策顧問の金美齢女史が大変素晴らしい講演をされておられました.金美齢女史は「私は日本が羨ましくて仕方がない」と仰ってました.
何故か?,「それは”古代から連綿と続く皇統”があるからだ」と云うことでした.また,「台湾にはこうした伝統・文化をもった皇室が存在しないので,常に民衆は精神的に頼るもの,すなわち”心の拠りどころ”がない」とも仰ってました.これの意味するところは非常に深いでしょう.
心の拠りどころが無いと云うことはまさに離散を意味します.一本,筋の通った,共通の精神的支柱があることが国民にとってどんなに幸せなことか,日本人はもう一度よく考える必要があるでしょう.
「だから,私が国を作ると言わねばならない」と台湾の悲哀を嘆いておられました.確かにこの強烈なる統治性が仇となった悲しい時代もありましたが,現日本人はなんだかんだと云っても,その事を良い意味で学び,反省して昇華する能力があります.
決して,大御心は”うしはく”の統治性を表してるわけではありません.前エントリーでも述べました”しろしめす”の意味をもう一度よく考える必要があるでしょう.そのためにも,皇統には万世一系の正当性が必須なのです.




↑日本の伝統と日本人としての誇りを破壊する↑
皇室典範の改悪に強く反対します(万世一系HPにとびます).


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*1:李登輝政権下の1991年2月23日、国家統一委員会の第3回会議で決議されたもの。国家統一委員会というのは、総統府内に設けられた特別委員会で、臨時の組織である。すでに15年も経ているのだが、その後は長い間、打ち捨てられた存在となっている。陳水扁総統が「看板だけ」というのは、間違っていない。それでもいまだに存在しているということは、これが台湾独立を嫌う中国と外省人勢力に対する1つの言い訳の役割を持っているからだ。しかし内容をよく見てみると、国家統一綱領とはいいながら、「民主、自由、富が平均化された中国を確立する」ことを目標としており、短期、中期、長期に分けられた最後となる統一交渉機関の設立の段階では、「両岸の人民の希望に基づき、政治の民主、経済の自由、社会の公平、軍隊の国家化を原則として、統一をする」と述べられており、台湾が優勢だった当時の情勢を見ても、また現在の情勢を見ても、とても統一を実現するためのものとは思えない。当時の台湾に、将来の統一をまともに信じる雰囲気はなかったと記憶している。統一とはうたっていても、どうやって国家を統一させないかを論じるための委員会、綱領ではなかったのかと思える。「統一」という名称があるため、今や独立派からは毛嫌いされ、統一派は金科玉条のように掲げるが、内容を知っての論評なのかどうか疑わしい。時代状況の変化で、意味合いが逆転してしまうのは皮肉だ。(週間 台湾通信より引用,http://www.iris.dti.ne.jp/~taitsu/9505.htm