傍観者の愚と正論

人並みに年末は忙しく,なかなか更新できなくて申し訳ありません.
・・といっても読んで下さる方はまだまだ少ない(T_T).

山崎前副総裁は、中国の軍事力が「脅威」であるという表現は、中国に日本侵略の意図があることを意味すると指摘。そうした前提に立てば、日本は「脅威」に対処しなければならないことになり、さらには日中関係の大変な対立や、いっそうの緊張が生まれる、とした。

Chinaの忠実なる僕である山崎さん,日本に切っ先を向けた核ミサイルを避けてもらってから言ってくれませんか? 麻生さんはなぁ〜んも間違ってない.

同通信は、並行協議となった3分野のうち、国交正常化交渉再開については「経済協力問題、在日朝鮮人の地位問題、文化財返還問題など過去清算と関連した諸般の問題」を協議すると具体的に列挙した。(北京・共同)


在日の地位だの過去の清算だの,何を北朝鮮はほざいているのか.また,こんな餌をばらまかないと協議も出来ない日本政府にはいい加減ウンザリする.何故毅然とした態度を取れないのであろうか?井戸端六者会議なんか無くなったって問題ないだろう.あんなものは所詮,米が中の顔立てのためにやってるだけなんだから.金正日核兵器を手放すはずが無かろうに.
奴が動くのは唯一テメエの命が危ない時だけなんだから,米にはその方向で圧力をかけてもらうほかない.日本には自身の取った行動に如何なる中傷・批判があろうとも,決して揺るがない強烈な意志を示してもらいたい.すなわち,”拉致被害者を一人残らず奪還する”という国家としての当たり前の意志だ.これらをいくら言っても,現実を見ると空しい事は分かっているが,それでも言わずにおれない.

先週のチャンネル桜 ”テレビ掲示板討論会−日本よ 今・・”で,多事×論の”あじしお”さんが持論である「自分の家が火事になってるのに・・・」,「家族が目の前で溺れてるのに・・・」を用いて拉致問題に対する日本政府,日本人の不甲斐なさを批判しておられた.彼は所謂”小泉信者”の方々から,しばしば批判対象になっているが,原因は「国家はこうあるべきだ」・・と一点の曇りもなく強く言い放つ論にあるのだろう.彼らからしてみれば,”火事は自分の家ではない”,”溺れているのはあかの他人”なんてところなんだろう(筆者だって実はこう思っているのかもしれない).確かに彼は傍目から見てもかなり強硬な論を述べておられるが,間違ったことは仰ってないように思う.
一方,同じ討論会メンバーである,先日本も出版されたドロンパ”さんが反対意見ではないが,「日本人の自虐史観の修正するには”こうあるべきだ”論的な啓蒙ではなく,誰でも分かるように一つずつ疑問を解くようなソフトな啓蒙活動が重要」という意の事を仰っておられた.これも正論.残念ながら,普通の日本人は”国家”とか”国体”と言う言葉が出た時点で退いてしまうし,未だに”日本も昔朝鮮の人たちを強制連行したんだからしょうがないんじゃない?”とか思っている人もいるので,まずは歴史の事実から平易に解説して洗脳を解いていくしかないのは正道だろう.回り道のようだが,こういった活動がやがては国民の拉致問題に対する正しい認識を生むようになる.
しかしながら,ソフト論をもつ人は,往々にして経済制裁無効論ももってることがある.同じくドロンパさんは経済制裁はあまり効果がないので,在日企業(多分パチンコ産業)にもっと圧力かけて本国への送金を完全にストップしてしまえとも言っておられた.これはちょっと違う.大体,すでに法成立している経済制裁すらできない日本政府にそんな”大それた事”が出来る訳無い.この他にもスパイ防止法だの,テロへの警察力の強化だの,経済制裁のための地固めを先にしなければならないという人がいるが,経済制裁すら出来ない政府に何ができるんですか?
問題の核心は経済制裁の有無ではなく,上記にも述べた日本政府の強い意志だ.それがあるのなら,経済制裁に先んじてしなければならない上記のことを既にやってるはずで,それが見えない政府への苛立ちがすべての根源になっているのではないか?

蓮池さんの項でも書いたが,当事者の間でも色々な思惑が巡る訳で,ましてや所詮傍観者でしかない我々の間に対立ができるのは自明だろう.何とか,異論をお互いに認めた上で団結して政府に強い意志を持つように促す手はないだろうか.

だらだらと取り留めもないことを書き連ねてしまいましたが,最後にお釈迦様の実に含蓄のあるお言葉を示して今日の雑感終わります.我々はこの言葉の意味をよく考えなければなりません.


「たとえためになることを数多く語るにしても,
それを実行しないならば,
その人は怠っているのである」

   
ブッダの真理のことば・感興のことば」,中村元 翻訳著,岩波書店より